233、視覚障害者支援施設ライトハウスのお話し
平成20年3月10日、異業種研鑚会では、ライトハウスの指導員の塩濱由美子さんに「見えない世界に導かれて」と題して講演してもらった。塩濱さんは大阪からIターンで日高川町に住み、福祉やボランティアなど幅広く活動している。大阪の視覚障害者支援施設ライトハウスの指導員をしていた経験を話した。塩浜さんの仕事は、突然視覚を失った人の生活訓練。洗顔、歯磨きに始まり、着替えや食事などすべての動作について手助けしながら一人で出来るように導く。見えない世界で生活することがどれ程大変かを感じた。「一番大事なのは、それぞれの人が自分の身に起こった変化を受け入れられる手助けをすること。地位のあった男性ほど突然の環境の変化を受け入れられず、まっすぐ歩くことすらできない自分に怒る。それでも私は、周りのものにぶつかりながら、怒りながら必死で歩く訓練をしているその人が美しいと思った」と当時を振り返りながら語った。日高川町に来て子どもたちに、違った立場から物事を考えることを学んで欲しいと中学校でアイマスクを使った体験授業を取り入れる活動をしている。「つらい時も苦しい時もありがとうの言葉を大切に笑顔を絶やさず人の役に立とうと思っていると幸せが近づいて、体調も良くなってくる」と様々な葛藤を乗り越えた体験を時折涙を浮かべながらもさわやかに語った。