65、点字の歴史
 御坊市身体障害者福祉協会の会長になっていろいろな事に取り組みはじめた。その中で視覚障害者部会が主催となって点字教室をしている。毎年夏休みにするのは子どもたちに体験してもらいたいからだ。点字は目の不自由な方が指で触って読む文字だ。今世界中で使われている点字は、フランス人のルイ・ブライユが考え出した点字が基礎になっている。ブライユは1809年フランスで生まれた。3才のときに、ナイフであやまって左目を刺して失明、もう一方の目もやがて見えなくなってしまった。10才になるまで村の小学校で学んだ後、パリ盲学校に入学しブライユは、盲学校で軍人のシャルル・バルビエの発明した12点の点字に出会う。そして、この点字を改良し、今の点字のもとになる6点点字を考案した。ブライユの点字はヨーロッパやアメリカなど世界各国に紹介され、それぞれの国の言葉を書き表すために改良されていった。彼の功績をたたえ、誕生日である1月4日が世界点字デーとなっている。日本には明治の初めにブライユの点字が紹介され、たくさんの人たちによって、日本語にあう点字の改良が進められた。そして、1890年(明冶23年)日本盲唖学校の教師だった石川倉次によって考案された点字が、正式に日本の点字として採用されることが決定された。その11月1日を点字記念日としている。