60、様々な障害者と出会って
 私は、与えられたお役だから張り切ってがんばった。助かった命だからこれ以上の欲はなく皆に喜んでもらえることを考えた。カラオケ大会を企画した。でも「私たちは音楽が鳴っても聞こえない、歌いたくても歌えない」と聴覚障害者からクレームが来た。私は、音楽が聞こえる。歌が歌えるから聴覚障害者の気持ちがわからなかった。聞こえること、しゃべれることは当たり前で感謝すらしたことがなかった。改めて自分は足が不自由なだけで不幸だと思っていた考え違いを反省した。それでマジックのショーをやってもらおうと思って手品ができる方に来てもらった。そしたら「私たちはハートがスペードに変わっても見えない、鳩が飛び出て来ても見えない」と視覚障害者からクレームが来た。皆に楽しんでもらう企画を考えることは難しかった。障害によって不自由なところが違うからだ。でもそういった団体の役をさせてもらうことで私自身も勉強になり成長させてもらった。宴会をしたらビールを2杯も3杯もつがせてくれなかった。透析をしていて水分制限があったからだ。旅行に行くのにはリフト付きのバスを押さえるのに苦労した。講演会では手話通訳を頼まなければならない。映画の鑑賞会をすると字幕スーパーが付いているのが少なくて探すのが大変だった。運動会をしたらペースメーカーを装着している方は走ってくれなかった。心臓に負担がかかるからだ。このような体験をしながらも一生懸命大勢の方の役に立ちたいと思ってがんばらせてもらった。