46、「きらっといきる」に出演決まる
 東京での受賞式から帰ってしばらくは、練習に明け暮れていた。5月半ば、NHK大阪放送局から電話があった。昨年応募したNHK厚生文化事業団の作文で、2月に優秀賞をもらった私と佳作の1人が、4月から始まったNHK教育テレビの新番組「きらっといきる」に出演させてもらえるという。毎週水曜日に午後7時10分から40分まで、障害のある人の生活や活動の映像を全国に流し、スタジオで3人の人とトークする番組だ。この電話をもらうまで、番組のことを知らなかった。その日から見始めてなかなかよかった。私なんかがゲストでいいのかとも思った。
 早速事前のあいさつに来た。ディレクターというからには、中年のおじさんが来るのではないかと構えていたら、20代にもかかわらずしっかりした、優秀な女性だった。普段の仕事の様子と卓球の練習を撮影したいという。会社と日高高校と練習させていただいている中学校に私の車で協力のお願いに行った。ディレクターの頭の中で撮影のイメージを膨らませ、段取りをつけ撮影の日を迎えた。