今こそ憲法改正を
  ~憲法について考える講演会を開催して~
  
祝日に国旗を揚げる会 副会長 柳岡克子
 この度、御坊市中央公民館で祝日に国旗を揚げる会(山野由視会長)主催で憲法について考える講演会を開催しました。熊本県在住の憲法に詳しい歴史研究家の多久善郎氏を講師に「なぜ今憲法改正なのか?」の演題で約80人の参加者を前に講演していただきました。
 多久先生には前日の10月7日に和歌山入りしていただき、昼食を取りながら、和歌山県議会議員の有志の方々に日本国憲法の基礎と問題点についてお話ししていただきました。戦後、国際情勢が厳しく早く憲法を作らなければと皆が賛成して日本国憲法ができた時、最後までこの憲法は良くないからと反対したのが、今一言一句変えてはならないと言っている共産党だったというエピソードに驚いていました。天皇が存在する文言があること、独立国家に国軍がないことが問題だとしたそうです。衆議院解散総選挙前の忙しい時期に勉強熱心な議員さんに先生も和歌山県の熱い思いを感じて下さいました。その後、日本会議和歌山・和歌山支部主催で和歌山念法寺の場所をお借りして会員さんにわかりやすく講演していただきました。そのまま私の運転で御坊に来ていただき、祝日に国旗を揚げる会の役員と夕食を取りながら、交流を深めました。私たちの会の趣旨を理解していただき、日の丸の歴史など知らなかったことも教えてもらいました。多久先生が歴史の研究を始めた話や全国的に憲法改正の運動を展開している話を聞きました。八田與一氏にも詳しく日本と台湾との関係について聴き、すごい人なのに知られていないことが多いこともわかりました。その夜はホテルにお泊まりいただきあくる朝8日、会場である公民館に来ていただく前に市役所内にある和田勇顕彰碑をご覧いただきました。
 講演に先立ち、百田尚樹氏が総指揮、櫻井よしこ氏と百地章氏の監修で津川雅彦氏が語る「世界は変わった、日本の憲法は?」のDVDを鑑賞しました。
 日本国憲法は、昭和21年11月3日公布されたがアメリカの強い悪意によって、日本人の強い精神力を失わせ、日本が再びアメリカの脅威とならないよう軍隊を持たせないように作られました。憲法には、日本の国柄や日本人が大切にしてきた価値観についての記述が無く、日本人が日本の国や文化に誇りを持てません。戦後教育の影響を強く受けた世代が社会の中心を占める様になってから倫理観の喪失・不祥事が頻発しています。人が見ていなければ悪いことをする人が出てきました。伝統文化の侵食が進みアイデンティティが崩壊しかけています。熊本地震の時、益城町木山神社が被害にあったけれども政教分離によって、神社は宗教施設だから国は1円も補償を出せないと。そこで県議会が意見書を出し社務所は地域のコミュニティーの場として支援できるようになったそうです。東日本大震災でも地域住民は高台に移転しても、心のよりどころである神社は移転できなかったそうです。
 多久先生は、熊本市内で35万部発行されているというマンガを使って、チベットや北朝鮮など世界情勢をわかりやすく説明してくれました。また、憲法には自衛隊について書かれていないので、海外にいる日本人が助けを求めても救出できません。イラン・イラク戦争の時、自衛隊ではなくトルコ航空が救出してくれたのは、串本沖で遭難したエルツールル号の船員を大島の住民が救出した恩返しだったということで映画にもなった話もしてくれました。東チモールで邦人が島に取り残された時には、自衛隊ではなく海上保安庁の特殊部隊しか行けなかったのです。自衛隊が派遣できるには、受け入れ国の同意が必要でそこが紛争地域でないことです。だから憲法に自衛隊について明記すべきであると強調されました。
 また、緊急事態対処条項が無いので外部からの武力攻撃、テロ、大規模な自然災害等があった場合、平常時の憲法の例外規定を置くことが大切です。行政のトップである首長に権限を集中させてスピーディーに問題を解決していくことが求められているのです。制定後71年経ち時代は変わっているのだから、これからの日本がどうあるべきか時代に合わせたルールをどう作っていくか議論していく時期に来ていると憲法改正の重要性について力を込めて話しました。
 終了後、岸和田から聴きに来てくれた、国旗掲揚の会の会員さんたちとも昼食交流し有意義な会となりました。
参加者のアンケートによると「具体的な例を挙げ、大変分かりやすかった」「全世界の国旗の中で日の丸は世界でも良く知られている。世界のデザイナーも優れていると評価、国旗は素敵な宝物ですね」「このような講演会は初めてでしたが、憲法の良くない所がいっぱいあるのに、新聞もテレビも改正についてあまり取り上げていないように思う」「最近の選挙で憲法改正を公約にしているところがあるので関心を持つようになった」「学校では素晴らしいものと習ったが実際は違うことを知った」「中国や北朝鮮等の不当な行動に毅然とした態度で接して欲しいと思います」「二度と戦争はしてはならないと思うのは皆同じなのに、アメリカ頼りでいいのか」「このDVDで憲法改正の必要性がわかりやすくまとめられていて、多くの人に見てもらえるようにしてほしい」「日本国憲法の成立の過程や改正のしかたについて詳しく知ることが出来た」「貴会は素晴らしい活動をしていると思いました」「自衛隊が日本を守ってくれていることがわかり改めてありがとうと思った」「国民の生命と財産を守るために憲法改正をして自衛隊、緊急事態条項を明記することが大事だと思った」など書いて下さっていました。ご参加いただきました皆様ありがとうございました。
 今回の総選挙により、自公で3分の2を超える議席を獲得し、憲法改正の国会議員の発議ができる数になりました。発議の後、国民投票により過半数があれば憲法を改正することができます。これからの素晴らしい日本を後世につないでいくために今こそ憲法改正を実現しようではありませんか。