小松から平和を祈る ~航空自衛隊小松基地を見学して~  
和歌山防衛協会青年部 柳岡克子
11月25日、私達和歌山県防衛協会38名は冬期研修として石川県の航空自衛隊小松基地に行きました。小松基地は昭和36年に開設された日本海側で戦闘機部隊を有する唯一の基地で、我が国の空の守りを固めるため、日夜訓練に励んでいます。
 小松基地と日本海を隔てた諸外国との位置は近く、航空機で約1時間の距離にあります。我が国周辺は、北朝鮮は核兵器をはじめとする大量破壊兵器や弾道ミサイルの開発・配備を推進する等動向が不透明であるとともに、中国は積極的な海洋進出や軍の近代化を継続的に推進し、ロシアは経済力、文明力を背景に、新型装備の開発・導入を含む軍の近代化を進め活動を活発化する等、安全保障環境はより不透明さを増しています。
小松基地は、我が国の平和と独立を守る抑止力そして対処力として有効に機能できるよう、自衛隊員一丸となって任務及び訓練に精励し、日々基地の精強化に邁進しています。そして、隊員は、志を高く持ち、いざという時にしっかりと行動できるよう部隊を鍛え上げているそうです。
午前中の90分見学コースとして、広報のスライドを見ながら総務の安藤管理部長の説明を聞きました。約392万㎡(東京ドーム約83個分)の基地面積で、長さ2,700m、幅45mの滑走路にF-15J/DJ(戦闘機)T-4(中等練習機)U-125A(救難捜索機)UH-60J(救難ヘリコプター)が待機しているのを見ました。雨天ということで訓練機の離陸も少なく、スクランブル発進は見れませんでしたが、いつでも出動できる状態だそうです。近年スクランブル発進も増えているそうです。
 第6航空団・中部航空施設隊第2作業隊・小松救難隊・飛行教導群・小松管制隊・小松気象隊・小松地方警務隊の7つの部隊がありそれぞれ重要な任務をしています。その後、資料館や旧戦闘機等を見学し、隊員と一緒に基地内の食堂でその日のメニュ―であるカレーライスを食べました。
 前日、1244年、道元禅師によって開かれた修行僧で有名な曹洞宗の総本山永平寺に参拝しました。改築したようでバリアフリーになっていて良かったです。その後、717年に開創し来年1300年を迎える那谷寺に参拝しました。白山の神を信仰し、洞窟の中に千手観音を祀り、洞窟は母親の胎内とみて「胎内めぐり」の聖地です。那谷寺の「那」は紀伊の那智山、「谷」は美濃の谷汲山からとっています。
 山城温泉に宿泊し、帰りは、滋賀県彦根城のキャッスルロードを散策しました。彦根城は井伊直継によって築城され天守閣が残っている4つの国宝の一つです。
 きれいな紅葉を眺めながら、北陸の北の守りを目の当たりにし、24時間365日私達を守ってくれている自衛隊に改めて感謝するとともに日本の平和が長く続く事を祈りました。
 参照:航空自衛隊小松基地ホームページ