ゴスペルフェスティバルに参加して  
日高高校合唱部OG 柳岡克子
 10月9日、和歌山シオン教会で第1回わかやまゴスペルフェスティバルが開催されました。プロシンガーでボイストレーナーの津嶋佳奈さんがクワイヤディレクターとして田辺市、和歌山市、岩出市、御坊市でワークショップをしているクワイヤが一同に会して元気な歌声を披露する初めての集いでした。
「ゴスペル音楽」は黒人の歴史と文化の中で生まれました。アフリカから奴隷として新大陸に連れて来られた奴隷は、牛馬のように売買され、その後は綿花やたばこ畑で過酷な労働を強いられるようになりました。そのような中で、彼らが単調な作業をしながら口ずさんだ音楽に端を発します。それがキリスト信仰と出会うことを通していわゆる黒人霊歌が生まれました。
 ゴスペル(Gospel)とは、God Spell → Good Spell(良い知らせ)が変化した言葉だと言われ、日本語では、福音(=良い知らせ)と訳されます。賛美歌とはキリスト教において、礼拝や集会などで歌われる、神をたたえる歌のことです。一方、ゴスペル(ミュージック)は、こうした賛美歌とアフリカ特有のリズムや音楽的感性が融合して、現在の基礎が形作られたと言われています。Amaging Graceなどは「賛美歌→ゴスペル」の代表的な歌です。
私は、御坊市の日高恵みバプテスト・キリスト教会で練習しているグレイスゴスペルクワイヤのメンバーとして参加しました。第1部で、「Jesus Loves Me」「主の愛が今」「Oh Happy Day」の3曲を、第2部で全部のクワイヤがステージに上がって「主を仰ぎみて」「Total praise」「Joy」を歌いました。御坊は9人のメンバーでしたが、和歌山県全体で集まると大勢になってとても楽しく歌えました。
 日高高校時代に合唱部に所属し,OGとして定期演奏会を聴きにいったり、OBOGのステージに知ってる曲がある時に立たせてもらったりしました。大学時代は明石混声合唱団に入って毎週水曜日に明石市の公民館で練習しました。ベートーベン交響曲第9番を神戸文化ホールで歌った思い出があります。歌が好きで7年間の合唱にかかわってきましたが、離れても30年経ちました。あちこちのコーラス発表会を聴きに行って、ちょっとまた歌ってみたいなと思ってしまいました。どこかの合唱団に入りたかったけど、忙しくてそんなに練習できないので軽い気持ちでたまたま誘われて練習を見に行ったら近くフェスティバルがあるということで参加させてもらいました。そこで初めてゴスペルという音楽に出会いました。仏教徒なので、キリスト教の事はわかりません。英語で歌う曲も多く発音が難しかったり、久しぶりだったのでソプラノなのに高音が出にくかったり大変でした。しかし、歌詞が前向きで勇気を与えてくれ、大きな声で歌うと皆が元気になるような曲ばかりでした。津嶋佳奈さんの指導も上手くわかりやすいのでしばらく楽しんでみようと思います。