日本の平和を考える  ~憲法ってな~に?~  
祝日に国旗を揚げる会 副会長 柳岡克子
 5月28日、祝日に国旗を揚げる会(山野由視会長)は、「日本の平和を考える講演会」を開催しました。4月の熊本地震で被災され大変な状態の中、熊本大学教授で臨床心理士の高原朗子氏に「憲法ってな~に?変えていいの?」をテーマに「子どもの未来のために今すべきこと~熊本地震を体験して~」と題してお話しいただきました。
 4月6日、私は、東京都の衆議院会館で開かれた美しい日本の憲法をつくる国民の会(櫻井よしこ氏等共同代表・青山繁晴氏等代表発起人)の総会に出席しました。3月に自由民主党結党以来の悲願である憲法改正を実現するため櫻井よしこ氏と百地章氏の監修で「世界は変わった、日本の憲法は?」のDVD(40分)が作られました。DVDは探偵ナイトスクープの放送作家で映画「永遠の0」の原作者の百田尚樹氏が総指揮、津川雅彦氏がナレーションを担当しています。櫻井氏のメッセージ付きで、憲法制定過程のドラマを再現する迫真のドキュメントや安全保障問題、緊急事態条項、家族条項についてわかりやすく解説しています。
講演に入る前にまずこのDVDをご覧いただきました。日本国憲法は終戦後、GHQ(連合国軍総司令部)の命令で24人のアメリカ人が1週間で作成した草案を押しつけたずさんなもので、日本に対する誇りや思いがなく、自然災害やテロなど緊急事態や家族条項に関して不備があり、一度も改正されていないことがわかりやすく映像になっていました。
 高原氏は、北朝鮮に日本国民が拉致されても救出できず、中国による尖閣諸島・韓国による竹島・ロシアの北方領土の問題など日本を取り巻く世界情勢が変化しています。震災など自然災害も多く発生するなか、緊急事態条項が憲法に規定されていない不備を指摘しました。9条については平和をうたった1項は良いが2項は現実の状況に即していないから相反する項目で良くない。自衛隊は国防の要で、世界平和の貢献活動や大規模災害支援に大きな役割を果たしています。熊本地震でも多くの被災者を助けてくれた素晴らしい自衛隊は、国の国防軍として憲法に明確に位置付けなければなりません。形で他国に態度を示すことで、抑止力が高まり、他国が日本を侵略しようとしなくなるのです。憲法を改正すれば戦争をする国になると恐れる風潮がありますが、戦争しないために憲法を改正する必要があるのです」と。また、ジャイアンはドラえもんが一緒の時はのび太をいじめないことを例に抑止力についてわかりやすく説明してくれ「憲法を改正することが戦争や侵略に巻き込まれないために必要だということを理解してほしい」と話しました。
 講演会には御坊市中央公民館に70名もの参加者が土曜日の夜にもかかわらず熱心に聞いてくれ講演後アンケートに答えてくれました。(以下抜粋)
 ○とてもわかりやすく現憲法のおかしいところ、成立の過程が理解できた。緊急事態条項の必要性を感じました70年前と現在で同じ憲法であることがおかしいと思う。時代に沿った憲法を今考えるべきと思う
 ○高原先生のお話がわかりやすく、今回の大人向けというより、青少年に向けてこうした話をすすめてほしいと感じました。子どもに聞かせたい。ドラえもんの話ならわかると思う
 ○憲法が変わっていない事を自慢とも思った事があったが、変わらなかった異常性に気付いた。9条2項と自衛隊との矛盾は中学生でも感じていると思う。憲法違反ではなく憲法がおかしいと思う
 ○このDVDを学校で見るようにすればいい。若い子ども達にこそ見てほしい。こんな時代だからこそ考える時が来ている様に思う。小さい頃から憲法について考える機会を与えたい
 ○平和の意味を取り違えている人が多い。平和維持のため国軍を!
 ○知らなかったことがいっぱいでしたがよくわかり来てよかったです
 ○憲法が1週間でできたなんて知りませんでした
 ○自衛隊が実際に活躍しているのだから、憲法にちゃんと書いておくべきだ
 ○こういうことを教えてもらったことがなかった。学校で習ってないように思う
 ○日本が憲法を1回も改正しなかったのはハードルを高くされていたのがわかりました
 ○最近中国や北朝鮮などの国がどんどん侵略してきているのに攻撃されるまで手を出せない、自衛隊が積極的に国を守れるように憲法を変えるべきだと思いました
 ○時代に合わせて憲法は変えるのがいいと思います
 ○敷居の高い改憲をどう実現してゆくのか?偏向している反日日本人教育(日教組によるすり込み対応)をどうしていくのか。まだまだ課題は多いと思う
 たくさんのご意見ありがとうございました。
 私はあくる日、高原先生を乗せて和歌山市の「憲法おしゃべりカフェ」のJAビルの会場へ行きました。こちらも50名の参加者が熱心に耳を傾けてくれました。どちらも副会長ということで、「この講演会をきっかけにしっかり勉強して、憲法について関心を持って考えを深めて欲しいと思います」と閉会挨拶させていただきました。
 私自身、学校では日本国憲法は素晴らしいものとの教育を受けてきました。素直(笑)だったので疑うこともなく大人になり、このような勉強会に参加してはじめてちゃんと勉強して自分の頭で考えなければならない大事なことだと思いました。日本を大切に思い、平和な世界を望んでいるのは皆同じなのですから。