感動の卒業式  ~御坊商工会議所青年部を卒業して~
御坊商工会議所青年部 柳岡克子
 今まで何度か卒業という節目を経験してきました。初めての集団生活の終わりにしては幼すぎて御坊幼稚園の卒園式のことは写真を見ても思い出せません。小学校の卒業式では、寒川三郎校長先生が私のことを「身体が不自由でも一生懸命練習して泳げるようになった日のことをよくがんばった」と式辞の中でほめてくださいました。中学校の卒業式は高校入試の事で頭いっぱいだったのと、幼稚園から仲良かった友達と高校で離れてしまうことが悲しかったです。高校の卒業式は、直前に大学合格が決まってうれしかったけど、2日後の国公立の試験を受ける友達が大勢いる理系のクラスでは卒業パーティーなどできませんでした。大学は、卒業試験が難しく皆に助けられて何とか単位を取れて卒業できたことは本当にうれしかったです。でも卒業式は、数日後の薬剤師の国家試験の勉強疲れで式典をほとんど居眠りしてしまい、親しかった法学部の友人が首席で卒業して何か読んでいたなあというあいまいな記憶と、私にノートを貸してくれた友人が留年してしまい一緒に卒業できなかったことが申し訳けなく悲しい日でした。謝恩会もそこそこに数日後の試験勉強のため寮に戻りました。
 それからは、卒業という節目を自分が体験することはありませんでした。それがこの度御坊商工会議所青年部を卒業することになりました。45歳で卒業だったのがちょうど私が45歳になる前に50歳で卒業ということに変更になりました
 御坊商工会議所には、総合学習センター柳岡塾を経営していた時から、入会していましたが、夜の仕事だったので会議や懇親会に参加できませんでした。その後、オフィス花まるライフを設立し講演の仕事となり、夜出かけることができるようになりました。そこで青年部に入れていただきました。40歳を過ぎていたため青年会議所にも入れず、地元の自営業者と接することがありませんでした。いろんな人と話をするうち少しずつ親しくなっていき、地域の若い元気な方々の御坊をよくしたい、会社を大きくしたという夢を聞かせてもらいました。この街は、人口も減っていき、企業誘致もままならず、廃れていくばかりだと思っていましたが、青年部の集まりでは皆一生懸命活性化しようと前向きに考えていることがわかりました。私は御坊商工会議所の第2創業塾の修了生の有志で異業種研鑚会を立ち上げイベントを企画したりで忙しかったので、青年部では皆さんの活動についていくだけでした。歴代の会長さんがそれぞれ持ち味を活かし研修会など開いてくれ、会員も増え活気が出てきました。一番思い出になったのは「はなまる焼き」を皆で完成させたことです。
 商工会議所青年部「YEG」 (若き企業家集団)とは、(Young Entrepreneurs Group)の頭文字をとったもので、同時に商工会議所青年 部の持つコンセプト(若さ、情熱、広い視野)を持った経営者=Youth,Energy,Generalistを表しています。商工会議所青年部は、地域社会の健全な発展を図る商工会議所活動の一翼を担い、次代への先導者としての責任を自覚し地域の経済的発展の支えとなり新しい文化的創造をもって豊かで住みよい郷土づくりに貢献することを綱領に掲げています。指針では、われわれ青年部は 一、地域を支える青年経済人として先導者たる気概で研鑽に努めよう 一、国際社会の一員であるべき国際人としての教養を高めよう 一、豊かな郷土を築くために創意と工夫勇気と情熱を傾けよう 一、文化を伝承しつつ新しい文化の創造に向かって歩を進めよう 一、行動こそ時代を先駆けるべき青年の責務と信じ力を合わせ国の礎となろうとあります。会合の初めにはこれを唱和し、「伸びゆく大地」という青年部の歌を一緒に歌います。初めて参加した時は違和感がありましたが一致団結したような感じで今ではそらで歌えます。
 今年度は、近畿ブロックの大会が和歌山市であり参加させていただきました。そして御坊YEGの20周年という記念行事にも出席できました。全国組織のある素晴らしい団体に所属できた事をとてもうれしく思っています。
 今回、小中学校の同級生の中井雅人君と高校の同級生の松山弘樹君と一緒に青年部を卒業しました。大勢の皆様方のご厚意により感動的なすばらしい卒業例会を企画していただき、心のこもった温かい言葉もいただき、最高の卒業式になりました。皆と過ごした楽しい思い出を胸に、私の人生の1ページに御坊商工会議所青年部をしっかり刻みたいと思います。ありがとうございました。