沖縄から平和を祈る~普天間基地を見学して~  
和歌山防衛協会青年部会 柳岡克子
 10月21日、沖縄へ行ってきました。1か月以上前から初めて自分でインターネットで航空券を予約して、御坊駅から関空へ行き、一人で飛行機に乗って沖縄へ行きました。今までは、団体だったり、チケットを取ってもらったりしました今回何もかも一人でできました。といっても車いすのお世話など大勢の方に助けられましたが。
 空港からホテルの集合場所に行き、受付を済ませて自衛隊のバスに乗り込みました。その日の研修は、那覇基地でした。航空自衛隊那覇基地は、那覇市の中心から南西約5㎞に位置し、南西防衛区域における唯一の航空基地として重要な役割を果たしています。基地の面積は、約212 万㎡あり、航空自衛隊の15個の部隊等のほか、陸上自衛隊第15ヘリコプター隊及び海上自衛隊第5航空群が混在する特色のある基地です。
 ホテルに戻って、第50回九州・沖縄地区防衛協会連絡協議会「沖縄大会」の式典に先立ってジャーナリストの櫻井よしこ氏の講演を聞きました。「この国の行方―日本のあるべき姿―」と題して、今の日本を取り巻く世界情勢や沖縄の現状、国の安全保障体制などについてお話し下さいました。「日本が他国から守るためには抑止力として平和安全法制関連2法の成立は 喜ばしいことです。戦後70年の節目に今こそ日本国憲法を改正することが必要です」と。
終了後、琉球新報・沖縄タイムスを正す県民・国民の会の代表運営委員長をしている名護市の我那覇真子さんと話す時間があり、国連での勇気ある発言に敬意を示させていただきました。沖縄県の翁長雄志知事は、スイス・ジュネーブの国連人権理事会で演説し、米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設で「人権侵害が行われている」と訴えました。我那覇さんは、「人権侵害発言は真実ではない。沖縄が日本の他の地域と同様に人権が守られている。プロパガンダを信じないでください」と呼びかけたのです。「沖縄が先住民の土地だと主張することで沖縄を独立に導こうとする人たち、それを支持する中国こそが地域の平和と安定を脅かし、人権への脅威だ」と。26歳という若さで、しっかりとした自分の考えを持っておられ素敵な女性でした。約500人が集う式典・祝賀会には、沖縄の議員や普天間飛行場のある宜野湾市長も参加していました。
 翌日、ホテルを出発して、宜野湾市にある嘉数高台公園の展望台から米軍普天間基地を見学しました。その後、セキュリティの厳しい基地内へ入り説明を受けました。普天間飛行場は、日本の沖縄県宜野湾市にある在日米軍海兵隊の飛行場。通称普天間基地。2,700mの滑走路を持ち、嘉手納基地と並んで沖縄におけるアメリカ軍の拠点となっています。周りに住宅があることから、 世界一危険な基地と言われています。と言っても運用開始の1945年当時は現在のようには集落は密集しておらず、普天間基地の運用開始後に段々と密集していきました。普天間基地の移設の話が持ち上がったのは、米軍兵士の問題行動や事故・騒音問題のためで、飛行場の移設先として、名護市の辺野古が決定しました。完全に新しく基地を造るのではなく、すでにある米海兵隊キャンプ・シュワブを拡張します。実際現地に行ってみて大半の沖縄の住民は移設を歓迎していて、報道にあるような反対運動は一坪地主や本土から来た一部の人たちのようでした。それを地元の新聞が偏向して記事を書くことが問題だとも同行した防衛協会の方がおっしゃっていました。
 沖縄での研修を終え、そのまま飛行機で熊本に行きました。翌日23日九州各県神社庁連合会主催の講演会で百田尚樹氏の「ただしい歴史認識を継承するには」というお話を聞きました。探偵ナイトスクープの放送作家を長年していてある時、新しい事にチャレンジしたいという気持ちになり50歳で作家デビューした話や「永遠の0」を書くきっかけやマスコミ批判などおもしろおかしく話してくれました。その後日本女性の会熊本県支部の皆さんと会食をし憲法改正に向かっての取り組みを聞きました。
 翌日は熊本県芦北町の福祉フォーラムで私が「生きている喜び」という題の講演をさせていただきました。芦北町に群馬県の星野富弘さんの美術館があって帰りに連れってもらえたことがうれしかったです。
 折しも櫻井よしこ氏が共同代表務める美しい日本の憲法をつくる国民の会が11月10日、日本武道館で憲法改正1万人大会が開かれ憲法改正に向けての気運が高まってきたこの時期にさまざまな体験ができ、有意義な研修となりました。