なつかしの2時間サスペンス
テレビっ子 柳岡克子
 私は、小さい頃から外で遊ぶことが少なく、家の中で図書館で借りてきた本を読むかテレビを見て過ごしていました。いわゆるテレビっ子でした。平成23年5月の投稿に書きましたがクイズ番組はずっと見ていました。他に好きな番組として刑事ものがあります。1話完結ですが連続ものでは「太陽にほえろ」や「Gメン75」が好きでした。少し前では柴田恭平の「はみだし刑事情熱系」今は水谷豊の「相棒」と沢口靖子の「科捜研の女」です。そんな中、毎日チャンネルを変えて夜9時になったら見ていたのが2時間サスペンスです。
 最近減ってきたのですが、今も続いているのはテレビ朝日系列の土曜ワイド劇場で、片岡鶴太郎と岡江久美子が夫婦を演じる「終着駅シリーズ」は暗い終わり方が多いにもかかわらず森村誠一原作で24作と人気です。「西村京太郎トラベルミステリー」は十津川警部と亀井警部補を高橋英樹と愛川欽也のコンビが演じています。渡瀬恒彦が演じる夜明けさんこと「タクシードライバーの推理日記」は、いつも長距離客にアリバイに利用されます。連続シリーズにもなった「法医学教室の事件ファイル」は名取裕子が演じる港南医大法医学教室准教授の二宮早紀と宅間伸が演じる神奈川県警横浜東警察署刑事課警部の二宮一馬夫婦に愛介という子どもの成長に合わせていて長く見ています。ただ途中で西村勝彦が演じる水村透が死亡するという設定が残念でした。2時間ドラマに欠かせない船越栄一郎が演じる「火災調査官紅蓮次郎」は、美津原消防署調査課主任調査官という立場で発火のトリックを暴いていくのが見どころです。「火元はお前だ!」と犯人を指さします。
 TBS系列では、月曜ミステリー劇場にも「十津川警部シリーズ」があって、渡瀬恒彦、伊藤四朗のコンビとなります。「税務調査官・窓際太郎の事件簿」は世田谷南税務署の窓辺太郎役に小林稔侍と分厚い眼鏡が特徴の椿薫役の麻生祐未とのやり取りがなかなかでした。
 日本テレビ系列では、岩崎宏美の主題歌「聖母たちのララバイ」が大ヒットになった火曜サスペンス劇場がありました。浜木綿子主演の「監察医室生亜希子」では左とん平が演じる川越西警察の浜田五郎の片思いがほほえましいです。池上季実子の「救急指定病院」は看護師の視点から事件を解決していきます。鑑識を舞台に科学捜査を取り入れて解決する「警視庁観察班」は必ず重要物件は西村和彦が演じる中山淳彦が発見します。菊地刑事役の三浦浩一がクールに登場するのも見ものでした。2時間ドラマの女王といえば片平なぎさ。「小京都ミステリー」は船越栄一郎との掛け合いが人気となり「お手柄、お手柄」という名せりふも。いかりや長介が俳優として名を残したのは落としの水さんの「取調室」。
 フジテレビ系列の金曜エンタテイメント(金曜プレステージ)では、片平なぎさが演じる石原葬儀社の社長明子が事件を解決する「赤い霊柩車シリーズ」大学病院の医師の婚約者黒沢春彦は神田正輝が演じています。大村崑が演じる秋山隆男と山村紅葉が演じる内田良恵の夫婦喧嘩のようなオープニングも定着しています。山村美砂の原作には娘紅葉を出演させることが決まりらしい。京都府警も出てきますがこれは若林豪による狩谷警部。三田村邦彦と藤谷美紀の「京都祇園入り婿刑事事件簿」では三村のおかみ中村玉緒のドスがきいていました。「浅見光彦シリーズ」は、テレビ局によって俳優が違います。警視庁刑事局長の兄を持ちルポライターで女性に縁がないという設定。榎木孝明や沢村一樹が演じています。
 そんな大好きなテレビ番組から最近2時間サスペンスが減ったのは、著名なタレントのギャラが高く、不景気でスポンサーが苦しいのが原因だそうです。製作費がかかる割には、視聴率が取れなくなったのでしょう。私も、忙しくてゆっくりテレビを見る時間を取れなくなってしまいました。老後は、再放送やDVDを借りてなつかしく見たいと思います。