選挙あれこれ
自由民主党和歌山県連木国政経塾1期生 柳岡克子
 今年は、和歌山市の市長選から始まり和歌山県知事選が終わったと思ったら、衆議院の解散があり木国政経塾生として微力ながらお手伝いさせて頂きました。年明けには、御坊市議選もありますが、今回もまだ勉強半ばということで不出馬表明を10月にこの欄でさせていただきましたので、気楽に個人的な意見を述べさせていただきます。
 和歌山市長選では、有力候補に多くの方が対抗馬として立候補し、選択肢が多かったにもかかわらず県庁幹部職員だった尾花氏が県庁とのパイプを強みに当選しました。大阪が二重行政の解消を目指し維新の会の支援で府と市が一体となっているのにあこがれたからでしょう。和歌山県知事選は、各党相乗りという面白みに欠ける選挙戦で現職の仁坂氏が当選し、元部下の市長と共に和歌山県を元気にして頂きたいという期待が現れました。
 一日しか間を置けずいきなりの選挙戦に、私たち木国政経塾生は1期生と今年の2期しか塾生がいませんが、とにかく門塾長に当選して頂くことに全力をかけました。しかし、私を含め塾生は県下全域からのメンバーなので和歌山1区に選挙権すらない人もいて、前回300票差で小選挙区で落選、比例復活という現実をどう受け止めて、乗り越えて議席を獲得したらいいのかわかりませんでした。結果は前回同様比例復活でしたが、特に風が吹いたわけでもない中、自民党への支持者が投票してくれたおかげで当選できました。
 和歌山県としては、2区で惜敗率も足らず維新の党ではありますが、1議席国会議員を減らしてしまいました。和歌山県全体として党派を超えて国に要望していくには少し残念ではありますが公明党を含め当選された方には、参議院議員と一緒に和歌山県のために働いていただきたいと思います。
 世界を見渡したら、日本がいかに平和な国であるかを感じました。民主的な選挙で国の事を決める人を選びたいと暴動まで起こす若者がいたり、選挙など程遠い戦時中のような国もあります。投票率が低いのは自分の1票ぐらいでは変わらないというあきらめなのでしょうか?しかし投票しなければ何も変わりません。政治が私たちの生活を変える事を国民は自覚しなければいけないのです。投票した人に、メリットを与える所もありますが、投票率は増えたのでしょうか?
 選挙制度について「国会議員を減らせ」という意見もあります。減らすなら参議院を知事のように都道府県で1人にして、副知事が都道府県の事を知事が国の事をやるのがいいと考えています。そうなると「一票の格差」を言う人がいます。私は、衆議院も参議院も「ふるさと投票」を提案します。都会へ仕事や結婚などで出て行っても知らない人に投票したくありません。それなら「ふるさと納税」があるように、都会に出るまで暮らしたふるさとの候補者などを選択でき、どこに住んでいても投票できる制度がいいのではないかと思います。また、ネット投票が出来るようにすることも身動きできない高齢者や障害者などには画期的です。比例は、近畿ブロックのように地域でブロック分けするのではなく投票時に生まれた年をカウントし、人数に応じて配分する世代ブロックを考えています。よく「若い人の意見が反映されない。」と言う人がいますが、投票した人数でパーセントを決めて、上から30代は何人、40代は何人とすれば同世代の代表を多く当選させたければ投票に行けばいいのです。性別も投票時にカウントして、有権者の女性に対する投票パーセントで女性枠が増えたり減ったりするのも面白いです。国民には分かりにくい最高裁判所の裁判官は国民審査ではなく司法試験の合格者によって全国の裁判官の中から選挙すればいいのです。まあこのような斬新なアイデアも国会で法案化して決まる以上、身を切っても国益を考える覚悟の政治家がいなければ不可能でしょうが・・・
全国的にもこの地域にも9条の会が活発になっています。共産党が躍進し議席を伸ばした事でもわかるように、ぶれない政党として筋を通した結果でしょう。自民党への批判の受け皿となった事は否めません。私は、戦争に反対です。しかし、軍事力に裏付けされた外交が日本の経済を左右するのです。集団的自衛権の行使容認など日本として世界に堂々と立ち向かえる国力を付けなければなりません。戦争体験者が年々減っていく中、生の戦争体験を語れる人は、戦争を知らない世代に語っていただく事に反対はしません。私も老人クラブなどで、「皆さん方にできる社会貢献は戦時中の苦しかった事を子どもや孫に話して頂くことです」と講演しています。しかし、今日本が平和なのは、憲法9条があるからではないのです。日米安全保障条約が結ばれ、アメリカの核の傘の下、他国は手を出せないだけです。北方領土に米軍がいない事がわかると、終戦後でもソ連は侵略してきました。
 最終的には、与党で衆参総議員の3分の2議席を超える事になったことで憲法改正の発議が出来る事になりました。自由民主党の長年の悲願で今こそ憲法改正に向かって国民の賛同者の拡大を目指して、スタートラインに立てたような気がしています。今回の選挙で、次世代の党の私の友人がたくさん落選しました。中山成彬氏も6月に、西村真吾氏と三宅博氏も正月にお会いした時、憲法改正に向けて自民党と一緒にがんばると言ってくれました。憲法改正と言う大きな課題に党派を超えて団結しようとした矢先の結果にショックではありますが、私は、これから署名活動などを通じて憲法改正の国民運動を開始したいと思います。