世界に誇れる日本人となろう 〜道徳教育を学校で〜 | ||
日本教育再生機構 柳岡克子 | ||
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![]() 『13才からの道徳教科書』という本を読みました。内外古今の逸話を、13歳からと銘打ってあるように平易な文章で読者に紹介しています。 その逸話の中には、濱口梧陵さんの稲むらの火と串本・大島の町民のエルトゥールル号事件という本県に関連するお話が2つも載せられていて、和歌山県民として、まことに誇らしい思いがいたしました。 日本人は皆教育熱心ですが、どうやってよい学歴をつけるか、よい大学に行くかに少し片寄っている気がします。私は一番大事なことは「いい人間」を育てることだと思います。大学でも実社会でも家庭でも、人生は皆、人と人との関係です。「いい人間」なら、仲間にも上司にも部下にもお得意さんにも認められて、業績が違ってくるはずです。 それならば「いい人間」を作るにはどうしたらよいか。私は子どもの頃から人の道を説くしかないと信じます。すなわち道徳を教えるということです。この点について、戦後教育は明らかに誤りをなしたと私は思います。戦争に負けたことは戦前のすべてが悪かったのだという考えで、人の道=道徳=戦前は修身の教育を否定してしまいました。そして、修身教育が軍国主義につながったのだからという思い込みで、道徳を教壇から説くことを教育者が躊躇(ちゅうちょ)してしまったのです。 その結果、日本人のすばらしさを特徴付けてきたものの考え方、すなわち正義、正直、誠実、約束は守る、思いやり、優しさ、自己献身、社会・国家への愛情、・・・・という徳目が危機にひんしている思いがします。教育の現場で教員の一人ひとりが子ども達に人の道を説いてくれることを私は願ってやみません。人に道を説くことは、自らの人生を顧みることにもなります。子どもに言っておいて、それに反することはできない。社会の指導者も同じです。こうして教育を通じて、和歌山は世界に尊敬される地になるはずです。そういう人材を輩出する地域だとの評価が固まれば、和歌山出身の人材はもっと世間で活躍できるでしょう。また、そういう人材が育まれる所だと皆が認識したら、人々は和歌山にこぞりて集うはずです。これは企業誘致にも、観光にも、移住交流にも効果を及ぼすはずです。稲むらの火もエルトゥールル号も生んだ和歌山です。できないはずがありません。 和歌山県知事 仁坂 吉伸 |