世界に誇れる日本人となろう 〜道徳教育を学校で〜
日本教育再生機構 柳岡克子
ツー・ワン紀州 H24年9月21日
日本人の誇り「道徳心」を育む「13歳からの道徳教科書」 NPO法人ラックが各地に寄贈


 国際協力や高齢者支援、環境保全などを行うNPO法人ラック(古山隆生代表)が、広川町の偉人・濱口梧陵の「稲むらの火」や串本沖で遭難したエルトゥールル号救出和歌山に関する2つのエピソードが収められた「13歳からの道徳教科書」(道徳教科書をすすめる有識者の会編・育鵬社刊)を、日高地方はじめ県内の中学校などへ寄贈した。
 同書は、道徳教科書をすすめる有識者の会が「大人が『美しい』と感じるような話を子ども達に伝えたいという思いから、世界や日本で活躍した偉人をはじめ、ビートたけしやイチローなど各界の現役スターまでジャンルや世代を超えた幅広いエピソードを、「自己」「人との関わり」「生命」「公と私」「誰かのために」などのテーマ別に収録。なかには「稲むらの火」や「エルトゥールル号」と、和歌山に縁のある2つのエピソードも収められている。
... 同会代表世話人の渡部昇一上智大学名誉教授は「日本では、二千年以上の長い歴史の中で、何が道徳的に良いことであるか、非常時に私たちは何をなすべきかということが育まれてきました。そしてそれらが、家庭や地域社会などで連綿と伝えられてきていたのです。やはり、私たちはそれらを後に継がせなければいけないと思います」と、同書編集に当たる思いを語っている。
 同書は全国の道徳教科書として採用されているわけではなく、販売されている書店も限られているため、目にする人が少数なのが現状だが、和歌山に縁が深いことからも、仁坂吉伸知事が「県民の友」で紹介するなど、同書をより広く知らしめようと推薦する人が増えている。
 日本教育再生機構に所属し、御坊市内で多岐にわたる活動を続ける柳岡克子さんは「物質的に豊かになったのに子どもたちのいじめや非行、不登校や自殺など貧しかった時代とは違った心の荒廃が増えています。それは、学校で命の尊さを基本とする道徳教育が重要視されていないからだと思います。この本に取り上げられている話は、一つ一つ感動しながら読み進められ、考えさせられる」と、同書が道徳教育に役立つとして推薦している。
 柳岡さんから同書を勧められたのがNPO法人ラックの古山隆生代表。「戦後の経済主義によって、日本人が持っていた道徳が欠如してきています。この本に掲載されている話を学び、単なる学力とは違う大切なことを考えるきっかけにしてほしい」とし、日高(印南町除く)、西牟婁、東牟婁の各地方と広川町の教育委員会に同書を寄贈した。続きを読む..