楽しい講演活動 〜笑って、感動90分〜 | ||
車いすの元気配達人 柳岡克子 | ||
10年ぐらい前から、「生きている喜び」という演題で講演活動をさせていただいています。一度聞いて下さった方からは、「子どもたちにも聞かせてやりたい。」とか「他の人にも紹介したい。」と言ってくださり、つながっていきます。しかし、「障害者の講演」というレッテルが貼られてしまうと、実際聞いてくれた方と口伝えの内容に微妙に違いが出て、本来のおもしろさが伝わりませんでした。そこで、昨年、私の講演をビデオに撮って、10分間のDVDを作成し、紹介したいと言ってくださった方にお渡ししました。見てくれた方からはすぐに申し込みがありました。新聞にも取り上げられたおかげで、DVDの評判は良かったのですが、県外からの問い合わせに対していちいち郵送しなければなりませんでした。そこでインターネットの動画サイトのYoutubeというのにアップして全国の方にご覧いただけるようにしました。そうすると遠くから電話でのお問合わせがあっても、「柳岡克子」で検索して私のホームページから簡単に動画を見ていただけるようになりました。 このことが販促コンサルタントの岡本達彦氏の『お客様に聞くだけで「売れない」が「売れる」に変わるたった1つの質問』という本の第2章「低予算&短時間で効果的に業績を上げる方法」の動画で「決め手」をわかりやすくという項目に掲載されました。大変売れている本ということで光栄です。 そんなことで、最近遠方の講演が増えて、電車や飛行機を使うこともあります。最寄りの駅に迎えに来ていただいた時のことです。バリアフリーになっていて駅員さんも親切で改札で待っていてくれたらバトンタッチで会場まで連れってくれます。動く電車の中ではトイレがしにくいので、駅でと思っていたところ、親切にも改札ではなくホームまで来てくれていて、電車を降りた途端、名刺交換となり、車いすを押されるままに改札を出て、お迎えのタクシーに乗せられてしまいました。会場に到着するやいなや、「遠いのに良く来て下さいました。お待ち申しあげていました。」などと丁寧なお迎えに恐縮しながらも頭の中は「おしっこ」のことで一杯でした。「こちらでございます。」と案内された控室でほっと息つくまもなく「失礼します。」とお茶が出てきました。ちょうどのどが渇いていたのでありがたかったのですが、この水分を補給したらと思うとよけいにトイレのことが気になりました。まず一口飲みかけた所、「失礼します。」と入ってきたのが今日の講演の主催者という何とかの団体の事務局長さん。会場の設営についてご相談と言われ、案内されマイクや原稿の準備をして、そのまま控室に戻りました。しまった!トイレに行っておけばよかった。と後悔して残りのお茶を飲んでいると、「失礼します。」と入ってきたのが団体の会長さんでした。一言二言挨拶をして、さあ、お弁当を広げた途端、「失礼します。」と。また、何やらの会長さん。いくつかの団体の連合会らしく会長と名のつく人が5人ほど名刺を下さり、一口食べかけたらまた「失礼します。」と。ほんまに失礼やと思いながらも笑顔を忘れず、次々と副会長さんらを迎え、気がつけばテーブルには「しちならべ」のように名刺が並んでいました。 いよいよ講演直前となり、今しかないとトイレに駆け込んでなんとか用を足すことができました。さあ、と気合を入れていると、講師紹介ということで私のプロフィールを永遠と読み上げ私のしゃべることがなくなってしまうのではないかと思うほど丁寧というか長い紹介をされることもありました。 最近は、母もついて行ってくれることもあります。講演が終わって、参加者が近付いてきてくれたので、挨拶しようと思っていましたら、私の前を通り過ぎ、母に握手を求めていました。「講師はこちらですよ。私ですよ。」と言いそうになりましたが、やめました。「お母さんはすごいですね。」だとさ。「お姉さんかと思った。」なんて言われてニコニコしている母がかわいく見えました。 学校関係で講演したら、感想文が送られてきます。人権学習の一環なので「感動した。よかった。」というのが一般的なのですが、私の講演の感想文で一番多いのが、「おもしろかった。」次が「楽しかった。」なのです。お笑いタレントみたいな感想をもらってこれは失敗だったのかと心配していましたら、呼んでくれた先生方は、「今までにない本当にわかりやすい内容でした。」と言ってくれました。お世辞でもうれしいのですが、次につながって、広がっていくところが本当に良かったと思っていただいた証拠だと喜んでいます。 これからも多くの皆さんに、笑って、感動してもらえる元気配達人として全国活動していきたいと思います。 |