なつかしのクイズ番組
御坊市 柳岡克子
 昨年、市民教養講座で御坊へ来られた児玉清さんが胃がんで亡くなりました。水前寺清子の「ありがとう」に出演していたころからのファンで、日曜日の午後、暇な日は、「新婚さんいらっしゃい!」の後「パネルクイズアタック25」を見ています。裏番組で「そこまで言って委員会」が始まってからはビデオに撮って楽しんでいます。4月10日の放送まで36年間も司会を務め、クイズ番組史上最長の記録です。クイズの解答力だけでなくパネルの取り方でどんでん返しがあるところがまたおもしろいのです。パリへ行きたくていつかは出演したいとまで思っていましたがかないませんでした。
 全国ネットのレギュラーで視聴者参加型クイズ番組がこれだけになっていたのはいつからでしょうか。昔はどこのチャンネルにもクイズ番組があって今思い出してみただけでも両手を超えます。
 NHKで代表的なのは、土曜日TBSの「8時だよ!全員集合」の前に放送された7時半からの「連想ゲーム」です。加藤芳郎と天地総子がキャプテンのころかかさず見ていました。大和田獏と岡江久美子が出会って結婚したエピソードもあり、壇ふみが難しい言葉をよく知っているなと感心したものです。1分ゲームやワンワンコーナー、スリーヒントコーナーなどがあってボキャブラリーを学ぶいい番組でした。
昼食時は、TBSの「ベルトクイズQ&Q」です。東芝の「特ダネ登場!?」の司会だった押坂忍とアシスタントで「サインはV」で女優をしていた岸ユキとのコンビが長く、夏休み子供大会でラジカセがもらえたのがうらやましくてしかたありませんでした。
日曜日の夜には、ロート製薬1社提供の「アップダウンクイズ」がありました。小池清、佐々木美絵のコンビでテレビがまだ白黒だったころから放送していました。1問正解するとゴンドラが1段上がり10問正解でハワイに行ける夢のような番組でした。
フジテレビでは、15分と短いが平日毎日やっていた「クイズグランプリ」があります。司会は小泉博で芸能音楽やスポーツなど5つのジャンルとスペシャルのパネルから点数の低い順から選んでいきます。私は、文学歴史が苦手で社会や科学が好きでした。
 テレビ朝日系列では、今も思い出したかのようにたまに放送される「クイズタイムショック」があります。途中で山口崇に変わりますが、田宮二郎の「現代は時間との戦いです!タイムイズマネー1分間で100万円のチャンスです。」というフレーズが好きでした。
 日本テレビは、福留功男の「アメリカ横断ウルトラクイズ」です。早押しの帽子が気に入っていて、ボタンを押すと羽根が立ち上がるのです。ついおもちゃを買ってしまいました。知力・体力・時の運のキャッチフレーズで今も夏休みに放送されている「高校生クイズ」へと受け継がれています。
世間知らずの教授というイメージで売り出した篠沢秀夫がはらたいらに圧倒される醍醐味が楽しかった「巨泉のクイズダービー」はギャンブル性が高く、密かに竹下景子を応援していたことを思い出します。
 これらは私のようにクイズが大好きでなくても一度は見たことのある番組でしょう。スポンサーがなくなったのか、賞品に魅力がなくなったのか、視聴率が取れなくなったからなのでしょうか?知識と教養を与えてくれるクイズ番組が減ったことを残念に思いながら、あらためて児玉清さんの偉業をたたえたいと思います。